1.教育方針
千葉日本大学第一中学校は、1955年に立てられた千葉日本大学第一高等学校に併設された中学校です。もともとは男子校でしたが、2004年に全学年が共学となりました。
千葉日本大学第一中学校の校訓としては、中心地である日本大学の建学の精神を受け継ぎ、「自主創造」を重んじています。
「真」「健」「和」の3つの要素を取り上げ、まっすぐな気持ちで真理を探究し、心身ともに創建で、自他の人格を尊重し、社会の一員として協力し合い育むことを目的としています。
「精神的な自立」に加え、「基本的な生活習慣の確立」を掲げ、毎日の生活が規則正しく行われるような工夫もしています。
例えば、「三点固定」と呼ばれる仕組みは、起床時間・家庭学習時間・就寝時間を生活の柱として固定し、
また学校生活においては登校時間・授業開始時間・下校時間を厳守するような意識を育むといった工夫です。
こうした時間への意識は、自分の時間だけでなく他人の時間への意識も高め、結果として、自分だけでなく相手の考えや行動を尊重する土台となるでしょう。
また勉学の分野では、中高一貫校の特性を生かし、6年間の物差しで内容を整理・統合した合理的な学習指導を行っています。
高校では進路別のコース制をとっていますが、中学校ではむしろ基礎学力に重きを置いて、主要教科への時間を割くなどのカリキュラムが魅力的です。
このような環境の下、子どもたちは、自分が理想とする将来をつかむための勉強を進めていくことが出来るといえるでしょう。
2.部活や進学情報
続いて中学校生活に欠かせない部活動についてみていきましょう。
千葉日本大学第一中学校では、部活動は非常に盛んであり、運動部ではいくつかの部活で、全国レベルの実力を示しています。
まず、サッカー部ですが、千葉県私立中学サッカー大会で3位、船橋市十河体育大会準優勝などの経歴を持ち、また、千葉県ユースU13とU15にも登録されています。
高等学校でのサッカーも強豪校であるため、その育成部としての八鍬絵里も果たしているといえるでしょう。
続いて男子ゴルフ部ですが、こちらは男子団体において2016年まで連続して全国大会に出場しています。
他にもアメリカンフットボール部では春季埼玉・茨城・千葉(SIC)地区大会優勝 関東大会出場など、華々しい成績を上げている部活動は少なくありません。
文化部では、吹奏楽部が東関東大会に出場するなど、こちらも盛んに活動しています。
また、写真部や地理歴史部、文芸部、地球科学部など
勉強や自分の趣味を追求できる部活動もあり、誰でも自分の趣味や興味を伸ばせる環境が出来上がっているといえるでしょう。
進学状況ですが、まず高校については、ほとんどの場合、系列校にそのまま持ち上がることになります。
大学については、系列である日本大学に進学が集中していますが、早慶上智東京理科大への進学者も全体の1割ほど、MARCHへの進学者も全体の2割ほどいるため、いわゆる上位校と呼ばれる大学への進学は、全体の1/3ほどあると考えてください。
国公立については、千葉大への進学が目立ちます。
高校進学時に、目指す大学のレベルに合わせてコースわけが行われるため、自分の目標に向かって長期間のサポートが見込める点は注目です。
3.入試情報
入試情報についても確認していきます。
千葉日本大学第一中学校の試験区分は大きく3つに分かれており、第一志望入試(=専願入試)・第一期入試・第二期入試となっています。
第一志望入試には面接がありますが、第一期第二期入試にはありません。募集人数は第一志望入試が男女合わせて70名、第一期が男女合わせて120名、第二期入試が男女合わせて50名と、全部合わせて240名が定員です。
第一志望入試における受験者数は、男子が86名・女子が56名となっており、合格者は男子49名・女子31名、結果として倍率は男子1.76・女子1.81となっています。
第一期は、受験者数が男子325名・女子246名、合格者は男子266名・女子211名であり、倍率は男子1.22・女子1.17、
更に第二期は受験者数が男子135名・女子102名、合格者数は男子95名・女子79名、倍率は男子1.42・女子1.29です。他の中高一貫校と比べてると、かなり倍率が低いと感じられるのではないでしょうか。
また、募集人数から考えても、かなり余裕を持った合格人数となっているため、戦略的に利用することが出来るといえるでしょう。
日程などを考慮に入れながら、ぜひご家族にとって理想的な入試スケジュールを考えてみてください。
4.学費や学校生活
最後に学費などについて確認していきましょう。
千葉日本大学第一中学校の入学手続き時にかかるお金は、
入学金200,000円、施設費100,000円、合計300,000円
となっています。
また、1年次終了までは、
授業料360,000円、施設費78,000円、その他61,800円、合計499,800円で、初年度納入金は合計で799,800円
となっています。
合計で800,000円を超えないというのは、制服などにお金がかかるとはいえ、他の中高一貫校と比べても、安価な方になるでしょう。
千葉日本大学第一中学校は、英語や数学にもかなり力を入れており、
また施設なども人工芝グラウンドが完備されていたり、図書館が他の学校と比べてもはるかに大きかったりと、
環境は良い中で、この学費は破格
といえるかもしれません。
これも、日本大学自体が非常に大きい関係で、余裕があることも一つの理由でしょう。学校が大きく歴史のあるというのは、こうしたところにも影響を与えるものなのです。
そして学校生活ですが、基本的に中学では時間外講習などを積極的に実施して基礎学力の習熟に務めることになります。
特に英語や数学は、中学校の基礎が出来上がっていない状態で高校のカリキュラムを行っても、理解できないばかりか苦手意識だけが残ってしまい、悪影響となってしまいます。
こうした苦手意識は、受験勉強などにもいい影響を与えないため、極力排除したカリキュラムが整えられているといえるでしょう。
土曜授業は通常の授業を行うことになっています。
学校行事は、一般的な行事の他に、音楽鑑賞会や自然体験学習など体験や経験を重視するものから、マラソン大会、校内球技大会など体を動かすものまで様々です。
制服は、男子は詰襟の学生服、女子はセーラー服タイプと、伝統的な学校でよく見られるコンビネーションといえるでしょう。
まとめ
千葉日本大学第一中学校は、系列となる日本大学全体の大きさや歴史をうまく利用して、より良い教育環境を整えようとしている中学校といえます。
生徒数は多いですが、その分教員も、大人数のクラスを受け持つ経験の多い教員が多く、問題は極力排除されています。
中学高校と多感な時期に、集団行動や、様々な価値観を持つ同世代との活動は、その後の人生の大きな糧となることは間違いありません。
千葉日本大学第一中学校の大きさや歴史の価値に、ぜひ触れてみてください。
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