「行動の哲人」を育成する未来をみすえた教育
千葉明徳中学校は、千葉市中央区にある「学校法人 千葉明徳学園」が運営する、中高一貫の教育コースを指します。中高一貫コースは2011年に設立されました。
21世紀らしい言語スキル、理数スキル、情報スキルを磨いて、国際社会に対応できる人材の育成を目指しています。
特に高い知識と見識をもとにした自らの意志で自らの意見によって正しく行動する、「行動の哲人」の育成をテーマに教育を行います。
学校ホームページによると、千葉明徳の「明徳」は、「明明徳於天下者先致其知(明徳を天下に明らかにせんとする者は先ずその知を致せ)」という中国の古典の「大学」から名付けられています。
この、人間皆生まれながらにして持っている徳性や可能性を引き出し、明らかにするという意味の「明明徳」を校是とし、教育方針を定めています。
男女の比率は2018年4月の段階ではおよそ2:3とやや女子生徒が多いです。
系列校には、高等学校、短期大学、附属幼稚園があります。
多様な入試方式と選抜方法
千葉明徳中学校の入試には5通りの方式があります。
■第一志望入試
まず1つ目は、12月に行われる入試で、国語と算数の筆記試験に面接を加えた「第一志望入試」です。
これは、もし合格したら必ず入学するという条件付きの入試です。
2018年度ではこの方式の合格者定員30名に対して36名程がこの方法を選択し、受験しています。
■一般入試
2つ目は、1月に行われる「一般入試」です。こちらも筆記試験と面接になりますが2つの日程が設定されています。
第一回の筆記試験は国語、算数、英語から2教科選択。
第二回の試験は国語、算数、理科、社会の4教科による筆記試験が行われます。
合格発表が試験日の翌日に行われる上、出願が試験日前日まで受け付けられるため、第一回の受験後に第2回も受験することが可能です。
■特待生入試
3つ目の入試方式に「特待生入試」があります。
この入試はたいてい第二回一般入試と同日に行われ、国語、算数の2教科、もしくは国語、算数、理科、社会の4教科の筆記試験と面接が行われます。
■ルーブリック評価型
4つ目の入試方式は「ルーブリック評価型入試」です。
2020年の新しい大学入試に向けて中学受験界隈でも教育制度の改革が行われつつあり、この「ルーブリック評価型入試」は、ここ近年一部の中学校に取り入れられ始めている新しい形の入試方式で、ペーパーテストでは測り知れない思考力、判断力、表現力、主体性などを見る試験(学校ホームページより)です。
明徳中学校も2018年度にこの方式を取り入れました。試験は試験官による質疑応答を含むプレゼンテーションとグループディスカッションによって行われます。
プレゼンテーションは英語で行うことも可能で、2018年度入試では「今までに一番熱中したこと」についてプレゼンするものでした。
■適性検査型入試
最後は「適性検査型入試」です。
こちらは、これまで公立中高一貫校で主に行われてきた入試でしたが、「ルーブリック評価型入試」同様、新しい入試方式として私立学校でも徐々に取り入れられています。
試験の特徴としては教科横断型の入試で、明徳中学校では算数、理科、社会などの「思考力検査(適性検査Ⅰ)」、資料の上方と、自分の経験などから自分の考えを述べる「作文検査(適性検査Ⅱ)」と面接の試験が行われます。
また、面接の代わりに難関レベルの理数系問題出題される「難関思考力検査(適性検査Ⅲ)」を選択することもできます。
特待生入試の倍率は2倍弱ですが、その他の入試はどの方式も1,2倍前後です。
2018年のデータによれば合格最低点は各教科50パーセントになっています。
恵まれた部活環境
千葉明徳中学校は、系列の高等学校、短期大学が併設されているため、グラウンドや体育館なども大きく、とても恵まれた環境で練習できます。
学校ホームページに紹介されている構内設備には、夜間照明完備の人工芝グラウンド、4面テニスコート、ハンドボール場、様々な天候に対応できる、陸上競技のための全天候型トラック、更には天然芝の外野付きの野球場、千葉県内屈指の広さをもつ体育館があります。
中学部の運動部は、サッカー、バスケットボール、チアリーディング、山岳、硬式テニス、陸上競技(駅伝)、剣道、バドミントン、水泳があります。
この内いくつかは高等部の生徒も所属しています。また、高等部になると、更に野球部やバレーボール部など活動できる幅も広がります。
因みに野球部は全国大会にも出場している強豪校です。
文化部には、理科、吹奏楽、コーラス、写真、ESS,書道があります。こちらにも高等学校の生徒と合同です
国公立大学や難関私立大学への進学も可能
大学合格実績は年々その数を上げています。
ここ近年では、東京工業大学、東京外語大学、東京学芸大学、お茶の水女子大学などの国公立大学から早稲田大学、慶應義塾大学の他、上智大学、明治大学などのGMARCHレベルの私立大学への合格者も目立っています。
千葉明徳中学校は中高一貫のコースである利点を十分に活用し、6年間かけて将来を広く深く考える「キャリア教育」とその夢を実現させるための「学習指導」の相互作用による進路教育がなされています。
2年生の時に行われる勉強合宿では「自分が1日でできる勉強量」の把握をして、限界まで勉強するという感覚を中学生の時に覚えさせます。
また受験学年の際は、科目によって高等部の特進コースの生徒との合同授業も行われます。
年間の授業料は平均並み
千葉県の私立中学校の年間の学費は、私立中学校、公立中高一貫校情報サイトの「シリタス」によると安いところで約60万、高いところで約100万円となっています。
明徳中学校は年間およそ84万円かかります。ただし、初年度は、入学金19万5000円に加え、制服や体操服代、鞄代、iPad関連費などがかかるので100万円は優に超えます。
徹底された学習指導
中高一貫コースは、6年間のカリキュラムを組むことができるため、より体系的で効率的なカリキュラムが編成されています。iPadを授業に取り入れ、生徒の学習に対する自発性を生み出しています。
英語の授業は「読む・書く・聞く・話す」といった4技能の徹底を行い、英会話スクールと提携して外国人講師による英会話の授業もあります。
また、サポート体制も徹底されていて、朝の小テストの結果によって放課後の補習が行われています。
学校行事では先端技術研究所訪問、ブリティッシュヒルズ語学研修、セブ島語学研修、ハワイ研修旅行、ボストン語学研修、和楽器教室、課題研究論文発表会など、学校独自の行事が目白押しです。
この他、体育祭、文化祭マラソン大会などの他の学校にもみられる行事ももちろんあります。
未来を担う人材育成が叶う学校
以上見てきたように、明徳中学校は学びの環境に恵まれ、生徒のキャリア実現に向けた徹底されたフォローが行われています。
充実した語学教育、研修によって培われる力は、グローバル化が加速する現代社会でも、自らの意見を持ち行動できる人材の育成につながります。
設立されてまだ10年経たない新しい学校ですが、その新しさゆえの新たな試みを多く取り入れた教育が充実した進路実績として結果に表れています。
また、入試方法も多種多様の方式で合格した生徒が集まるため、様々な能力にたけた人材が集まります。受験生にとっては合格を勝ち取るチャンスが増えることにつながりますが、学校としては、多方面に優秀な生徒を集められるチャンスなのです。
授業だけでなく、学校行事や部活動など学生生活全体を通して育まれるコミュニケーション能力も、徹底された学習指導によって得られた「知」と共に「明徳を天下に明らか」にする上での武器として備わる学校です。
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