1.教育方針
専修大学松戸中学校の元となった専修大学は、1880年にアメリカに留学した4人の先覚者によって創立された、非常に歴史のある大学です。
この時心に秘めていたのが「報恩奉仕」「質実剛健」「誠実力行」の3つです。
この建学の精神から生まれたのは、国際舞台を視野に入れた将来を考えた教育と共に、「人のため社会のために役に立つ人材を作る」というものでした。
また、21世紀を担うリーダー像として、ハートフルでパワフルな人材が必要と定め、優れた専門性や語学力だけでなく、何よりも人間力や社会のため人のために貢献できる心あるリーダーを生み出すべく教育カリキュラムを作成しています。
虚飾をできる限り排し、健康で自主性と行動力を持つ人物や温かい心と健全な批判精神を持つ人物など、様々な人物像を掲げ、より良い社会人になるための基礎を教育する体制を作り上げているのです。
ハイレベルな「国際教育」や「理数系教育」を軸とし、充実した学習環境を整えることで、子どもたち一人一人のモチベーションを高めていくスタイルで、教育を推し進めていきます。
特に「国際教育」としての英語は、最終的に「使う」「使える」を前提にカリキュラムが組まれており、また英語を活用するために海外合宿を行うなどのアクティビティも盛んです。
中学高校と長い時間英語を勉強してきても、結局使えなくなってしまったという経験を持つ人は多いのではないでしょうか。専修大学松戸中学校は、まさにそうした後悔を子供たちにさせないような環境づくりを行っています。
2.部活や進学情報
■部活
中学校生活に欠かせない部活動ですが、専修大学松戸中学校の部活動は、活動自体が週3回(月・水・土)と決められています。
しかし、その限られた時間をうまく利用して様々な結果を残している状況です。まさに、勉強と部活とをうまく両立しているといえるでしょう。
運動部では、まずラグビー部が非常に好評です。
2014年には関東大会への出場を果たすなど、全国レベルの実力を持ち合わせています。
陸上部や体操部などの個人種目の運動部も結果を残しており、特に体操部は2017年に中学新人大会で男子団体3位に輝いています。
そして運動部よりも目覚ましい活躍を見せているのが文化部です。
特に合唱部は聞いたことがあるのではないでしょうか。NHK千葉県コンクールやTBSこども音楽コンクールなどでも受賞歴があり、千葉県合唱アンサンブルコンテストでは11年連続で金賞を受賞するなど非常に注目されている部活です。
また、文化部には、茶華道部や書道部などの日本の文化を学べる部活動もあり、バラエティに富んでいます。
運動部も文化部も、やはり週3回の活動となっているため、無理のない範囲で出来ることをやっていくという精神が身についているのでしょう。
また、時間を有効に活用するという良い訓練にもなるため、積極的に部活動を活用することをお勧めします。
■進学情報
専修大学松戸中学校の進学情報についてですが、ほとんどの子供たちがそのまま系列高校へ進学することになります。大学の進学についてですが、専修大学松戸中学校には専修大学があるため、そこへの進学が一番多いかと思えばそんなことはありません。
国公立大学では、東大や一橋大などの日本最高峰の大学から、北海道大や東北大などの旧帝大、また筑波大や千葉大、首都大学東京など日本を代表する大学への進学実績があります。
私立大学については、早慶上智東京理科大への進学も多く、MARCHと呼ばれる難関校にも多くの進学実績を残しています。
1学年150人の子供たちのうち、約1/3が専修大学へ進みますが、残りの2/3は、国公立・私立を問わず難関校と呼ばれる大学への進学に成功しているといえるでしょう。
3.入試情報
専修大学松戸中学校の入試情報ですが、まず専願という仕組みは導入していません。
第一回・第二回・第三回の3回にわたって募集が行われます。第二回は帰国生も含まれ、日程も1月の下旬に差し掛かるといったスケジュールになります。
募集人数は第一回が100名、第二回が30名、第三回が20名となっています。
一方で、受験者数は1,370名・665名・247名であり、合格者数は554名・127名・24名とかなり余裕を持った合格者数となっています。そのため、倍率は2.5倍・5.2倍・10.3倍と第一回は応募枠に対して、倍率もそこまで高くないといえるのではないでしょうか。
試験内容は、全てにおいて学科試験4科(国・算・社・理)であり、面接はありません。受験料は、22,000円ですが、複数回の受験を一括で申し込む場合は回数に関わらず32,000円となります。
出願については郵送ではなく、インターネットによる出願となっていますので、気を付けてください。
4.学費や学校生活
最後に学費などについて確認していきましょう。
入学手続き時に必要なものは、
入学金のみで360,000円
がかかります。
1年時終了については、
授業料が348,000円、施設費が48,000円、その他で517,800円、合計して913,800円
となっています。
初年度納入金は合わせて、1,273,800円と、一般的な中高一貫校と比べて少し割高といえるでしょう。
その他の中には、教育充実費や旅行積立金、副教材費などが含まれていますが、制服代や指定品代は含まれておらず、必要なお金はさらに20%前後増えると思われます。
そして学校生活ですが、大きな特徴として、中学校から高校に上がる際に、クラスが外部性と一緒になることはありません。中高一貫校の特徴である一貫した独自カリキュラムによる教育環境を整えるため、最後まで、中学からの持ち上がりは中学の時のクラスのままとなります。
カリキュラム自体は、大学入試を見据え、かなり前倒して集中して行っていくことになるでしょう。主要5科目(英語・国語・数学・理科・社会)を中心としたカリキュラムで、中2年時から、習熟度別にクラスが分かれていくことになります。
土曜授業については原則ありますが、休みになることも多いようです。
学校行事は、文化祭や体育祭といった一般的な行事の他に、芸術鑑賞会や文化講演会などの文化に触れる機会となる行事や、合宿や修学旅行といった、学校外で宿泊する活動が多いことも特徴のひとつといえるでしょう。
制服については男女ともにブレザーとなっています。専修大学松戸中学校は、しっかりとした基礎を形作るには、最適な環境が整っているといえるでしょう。
まとめ
基礎の出来た、しっかりと芯の通った人間というものは、見ていてとても気持ちのいいものです。専修大学松戸中学校が目指す人間像とは、まさにそうした気持ちの良い人間像といえます。
日本文化の良いところと、今後さらに加速するグローバル化に負けないための英語力やコンピュータに対する教育など、まさに温故知新といえる教育環境が整っています。
教育において何よりも重要な基礎を軽視しない姿勢こそ、専修大学松戸中学校の最大の特徴です。そんな基礎が出来上がっている人間だからこそ、変化に強い意志のある人間となれるのでしょう。
そんな子供に期待する親というポジションもまた良いものかもしれません。
じゅくみ〜る編集部のお役立ち情報課です。
学校情報や勉強法などの受験や学習に役に立つ情報を発信します。