1.教育方針
聖徳大学附属女子中学校において最も重要な建学の精神は「和」です。これは、聖徳太子の「和を以て貴しとなす」に由来し、穏やかな人間関係を培うための力であり、造時に思いやりや品格を育てるものでもあります。
聖徳大学附属女子中学校においては、この「和」から生まれる
思いやる力(礼節)
叶える力(知育)
助け合う力(勤労)
の3つの力を中心に、女子力を育むことをカリキュラムに導入しました。
一般的に社会とは、能力が高かったり意志が強かったりするだけでは、本当の意味で自分の望みをかなえることは難しいでしょう。
相手のことを思いやる礼節の心と、自分の目標を達成できる知育の能力、そして、様々な人と協力し大きな仕事を成し遂げる勤労の力の3つが備わったときに、初めて自分の本当の望みは叶うものです。
聖徳大学附属女子中学校の目指す教育とは、まさに現代社会において、自分の幸せを手に入れるために、なくてはならない力を手に入れるための教育といえるでしょう。
一方で、日本古来のマナーや礼節を学ぶ授業も多くあります。特に礼法の時間や書道の時間は、中学高校の6年間は必修となっており、日本の伝統に深く触れることが出来るでしょう。
昼食は全生徒・教員での会食形式となっているため、食事のマナーも非常に身につきやすいです。加えてIT関連の教育にも力を入れ始めており、1人1台持つiPadを使って、最先端の知識を取り入れるような教育カリキュラムも整備され始めています。
2.部活や進学情報
■部活
中学校生活において非常に大きな役割を持つ部活動についてみていきましょう。聖徳大学附属女子中学校においては、運動部・文化部ともに県内でもトップレベルの成績を上げる部活がいくつか存在しています。
運動部では陸上駅伝部と硬式テニス部が全国レベルの成績を上げており、陸上駅伝部では、全日本中学校陸上競技選手権大会800m/1500mの出場や関東中学校陸上競技大会800mにおいて第7位などとなっています。
また、硬式テニス部では、全国中学校テニス選手権大会において女子団体戦第3位、茨城県中学校テニス選手権大会では、団体戦3年連続の優勝を上げるなど、華々しい結果となっています。
文化部ではやはり吹奏楽部の人気が高く、2016年には、日本弦楽合奏コンテスト最優秀賞第一位文部科学大臣賞を受賞しました。
また、演劇研究部が茨城県中学校演劇発表会最優秀賞を摂り、関東大会への出場を果たしています。
このように、個人種目でも団体種目でも結果を上げていることから、指導者の質が非常に良いことがわかるでしょう。
■進学情報
聖徳大学附属女子中学校の進学情報についてはかなり独特です。まず、聖徳大学附属女子中学校では、クラスが大きく3つに分かれています。
・中学の段階から国公立大学や難関私立大学への合格を目指す特別進学コース
・基礎を重点的に学び様々な可能性を拓く進学コース
・音楽の才能を引き延ばす音楽コース
このコースによって、そもそも大学への進学先が異なってくることになります。
進学コースでは、主に聖徳大学や聖徳大学短期大学部への進学となるようです。
特別進学コースでは、国公立では筑波大学や首都大学東京などが進学実績としてあり、また私立では、早稲田大学や上智大学を筆頭に、いわゆるMARCHと呼ばれる難関市立大への合格者も出ています。
また、進学先の特徴としては、女子大への進学者も多いということでしょう。中学高校で女性だけの環境で育った関係で、やはり、大学でいきなり共学へ行くのは自信がないという人も多いのではないでしょうか。
3.入試情報
聖徳大学附属女子中学校の入試において、学科やコースは3つあります。
S選抜クラス・選抜クラス・進学クラスの3つで、それぞれの募集人数は35名・60名・55名の、計150名となっています。
ただし、試験区分は非常に複雑ですので注意しましょう。
試験区分は大きく分けて5つあり、
第一志望入試(=専願入試)
第一回第二回入試
適性検査型S選抜特待入試
S選抜特待生選考入試
第3回入試
となっており、それぞれ性格が違います。
一般的な入試と呼ばれるものは、第一回第二回入試を指し、これは、1月の中頃にある他の学校の入試期間と同じ入試です。
ここで2回あるのは、試験日を複数設け、受験生を多く獲得したいという学校側の考えと思われます。
また、適性検査型 S選抜特待入試・S選抜特待生選考入試については、特待生のための入試になり、これも1月の中頃にあるため、他の学校と試験日が被ってしまう恐れがあります。しっかりと確認してみてください。
第三回入試は、2月の頭にある入試で、後期入試と呼ばれているものです。
こうした日程の違いは、そのまま入試スケジュールに影響を与えるため、確認しすぎるということがありません。特に、聖徳大学附属女子中学校の入試は似たような名前が多いため、気を付けてください。
4.学費や学校生活
■学費
それでは最後に学費などについても確認していきましょう。
聖徳大学附属女子中学校では
入学手続き時に、
入学金が230,000円、施設費が45,000円、合計で275,000円
かかります。
また、1年次終了までに、
授業料が531,600円、その他経費として603,000円、
合計で1,134,600円が必要です。
結果として、初年度の年額は1,409,600円となります。これは、一般的な中高一貫校と比べても、多少値が張るといった状況です。
確かに、この金額の中に制服などの必要な経費は入っていますが、それでも、教材で利用するタブレットPC(iPad)などの教材費はまた別途かかる場合もありますので、やはり、他の中高一貫校よりもお金がかかると考えて間違いありません。
■学校生活
そして学校生活ですが、まず土曜授業はあります。この土曜授業は通常授業となり、50分×4時限のスケジュールです。
学校行事としては体育祭や文化祭は当たり前にあり、他にも短期留学や語学研修といった英語に関わる行事や、音楽会やスキー教室など、自然や芸術に触れる行事も数多く含まれており、子どもたちだけでなく親御さんたちも含めて、年中飽きさせることないバリエーションといえるでしょう。
制服は、季節ごとに自由にコーディネイトできるように様々なバリエーションが備わっています。2011年にデザインを一新し、より新しくなった制服は、在校生・卒業生共に非常に好評です。
まとめ
現代に合わせて女子校の在り方も変わってきました。
しかし、その根本にある大事にすべきことや無視できないもの、そして何よりも変わってはいけないものを、聖徳大学附属女子中学校は守り続けています。
元来、女性は厳しさと優しさの両面を持っています。この両面を磨き素晴らしい女性となるとともに、現代社会で生き抜くための力を聖徳大学附属女子中学校は子供たちに身に着けさせることを目的として教育を進めているのです。
大事でかわいい子どもだからこそ、厳しい環境での成長を期待する。まさに、聖徳大学附属女子中学校はそういう環境が出来上がっている学校です。
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