1.教育方針
■渋谷教育学園幕張中学校の歴史は私立中高一貫校の中では比較的古い
1986年設立と、私立中高一貫校の中では比較的歴史のある、渋谷教育幕張中学校では「自調自考の力を伸ばす」を教育目標としています。
「自分で調べ、自分の頭で考える」という意味でもあります。
これは、変化の激しい現代において、よりよく学ぶためになくてはならない考え方といえるかもしれません。
■海外留学や帰国生・留学生を積極的に受け入れる校風
他にも「倫理観を正しく育てる」「国際人としての素質を養う」といった目標の元、他人を尊重し行動に移すことや、国際的に開かれた視野を育むことを是としています。
そのため、海外留学や帰国生・留学生を積極的に受け入れたり、海外の文化に積極的に触れたりすることで、幅広い教養を豊かに体感していくことを実践しているのです。
中高6年間のカリキュラムを前提とした一貫教育によって、頭による知識理解だけでなく体験や実感の伴う学習を目指した学校運営となっています。
2.部活や進学情報
渋谷教育幕張中学校では、部活動も盛んでかつ選択肢に富んでいます。
サッカー部や野球部、バスケットボール部などの人気の高いスポーツから、剣道や空手といった武闘系の部活、吹奏楽部や科学部といった一般的な文化部の活動も盛んです。
運動部よりも文化部のほうが活発な傾向にあり、電気部には80名以上が在籍と大きな部活動になっています。
科学部や将棋部、ディベート部、Literature Clubなどの部活動についても、どれも在籍人数が10人以上と活発に行われているといえるでしょう。
お子さんの興味関心を、学友と共にのびのびと育もうとする環境が出来上がっています。
■国公立大学をはじめとした高い進学実績
渋谷教育幕張中学校における進学は基本的にはそのまま、高校に持ち上がることになります。
生徒数は約900人で、男子が600人、女子が300人と、男子のほうが多い環境となっています。
1学年の人数はほとんど変わらないため、1学年300人となっており、このうち、旧帝大といわれる東京大学・京都大学・東北大学・北海道大学・大阪大学には、2017年には77人、2018年には55人の入学となっています。
他にも国公立大学である、東京工業大学・一橋大学・筑波大学・横浜国立大学などのいわゆる難関校といわれる大学にも進学者を出しており、約1/3が国公立大に進むという数字です。
一方で私立では、早稲田大学の合格が最も多く、100人以上の合格、多い時には半分以上となる150人前後の合格を出しています。
慶應義塾大学にも100人前後、上智大学に20~40人、東京理科大学に60人前後と、被りや同じ大学違う学部に合格しているものも考えると、だいたい、2/3程度がこれらの最難関と呼ばれる私立大学に合格している計算です。
大学進学の環境は整っているといえるのではないでしょうか。
3.入試情報
2018年度の募集要項を確認していきます。
試験区分は、1次と2次入学試験に分けられており、また帰国生のための入学試験も整っています。
募集人数は1次が215名、2次が45名とであり、入試科目は1次も2次も変わらず国語、算数、理科、社会の4科目です。
出願期間は1次が2017年12月15日~2018年1月10日、2次が2018年1月24日~1月27日と、他の学校に漏れず2次の期限はかなり短いので注意しましょう。
受験料は25,000円と一般的な金額であり、試験日は、1次が2018年1月22日、2次が2月2日でした。
合格発表は、1次が1月24日、2次が2月3日と、試験日の次の日になっています。
一次の発表時間が10時~15時と少し短めに設定されているため、こちらも注意が必要といえるでしょう。
入学手続きの締め切りは、1次が1月25日、2次が2月3日です。
2次は合格発表日がそのまま締め切り日となります。
慌ただしいスケジュールとなりますが、頭に入れておいてください。
2018年の入試の結果についても確認していきましょう。
応募人数は1次が2098人、受験者数が2004人、合格者数が711人と、倍率は2.8倍です。
3倍に届かない数字ではありますが、十分に準備が必要な数字といえるでしょう。
2次では、応募人数が529人、受験者数が504人、合格者数が48人と、実に倍率が10倍を超えています。
これは、かなり狭い門であるといえるでしょう。
合格最低点は、1次が179/350、2次が221/350となっており、1次の場合は5割を超えるぐらいで十分に合格を狙えますが、2次では、6割を超える点数が必要となるため、明らかに難しいといえるでしょう。
2次を受ける時は、残念ながら第一希望の学校となっていないことが多いと思いますが、それでも、精神面などには細心の注意が必要です。
ただし、合格人数に対して、入学人数が約1/2以下となっているため、1次でも2次でも、定員ぎりぎりの合格発表とはなっていません。
この点は、受験者にとっては良い情報といえます。
4.学費や学校生活
最後に、入学してから気になる学費や学校生活について確認していきましょう。
まず、学費からですが、入学手続き時に、入学金と施設費の合わせて、350,000円が必要となります。
そして、1年次終了までに、授業料・施設費・その他を合わせて737,000円、トータルで最初の1年間に1,087,000円がかかる計算になります。
この金額には、制服や体操着などの衣服や積立金などは含まれていないため、実際はさらに20%~30%ほどかかると考えておきましょう。
学校生活については特徴が出ています。
まず、カリキュラムですが、国際教育の一環として、中学校3年生から放課後に、中国語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・ハングル語の5つの中から、第2外国語としての講座が開設されています。
将来に向けて語学に慣れておくことは、今後の発展などを考えると有益といえるでしょ
う。
また、土曜授業があります。土曜授業は完全に通常授業であり、50分×4時限と午前中で終わるようにはなっていますが、特別授業枠は設けられていません。
この点は、最も「こんなはずではなかった」となりがちな部分ですので、必ずお子さんと話し合ってください。
学校行事は非常に盛んで、スポーツフェスティバル・合唱祭・文化祭・宿泊研修・修学旅行と、中学における学校行事は全て整っているという環境になります。
スポーツが得意な子も、文科系の子も、どちらも注目を浴びれるような学校行事といえるでしょう。ぜひ、積極的に参加することをお勧めします。
まとめ
幕張新都心は、千葉県の中でも非常に勉学に集中しやすい環境が整っており、また、国際色豊かな高度教育地域として注目を浴びています。
その中心のひとつである渋谷教育学園幕張中学校もまた、13~15歳、また高校も含めての18歳までの6年間を過ごす学校としては魅力にあふれた学校といえるでしょう。
将来のことを考えると、単に進学率や偏差値といった部分に偏らず、体感や体験を豊富に詰める学校のほうが良いのではないかと考える人も増えてきています。
ぜひ、様々な行事に積極的に関わっていく、渋谷教育学園幕張中学校に注目してみてください。
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