1. 高得点につなげるためには出題傾向を知ろう
都道府県ごとに異なりますが、公立高等学校の入試では、ほとんどの場合が4分野からの出題傾向にあります。
4つの分野「物理」・「化学」・「生物」・「地学」から2・3問、合計11問の出題が予想されるでしょう。
規則どおりの分野にかたよることをせずに、バランスに配慮して出題作成してあります。
そのうち「化学変化」「電流とそのはたらき」など、認識度のギャップが起こりやい第1分野のポイント単元に関しては、連続出題される可能性が高いです。
第2分野も「動物の行動と生命維持の仕組み」「地球の運動と天体の動き」「前線と天気図」などが該当します。どちらの分野でも実験のいきさつや観察結果の思考が求められ、また「記述式解答」や「作図」の問題も多くの出題傾向があるのです。
2. 高得点につながる理科の勉強法
中学校の理科の科目は4分野に分かれており、「生物」「物理」「化学」「地学」があります。
4つの中でも、「これは得意」「これは苦手」と分野によって人それぞれ得意・不得意が分かれるでしょう。
高等学校に入ると、理科が文系と理系の2つにわかれ、文系は「生物基礎」と「化学基礎」・理系は「物理」「化学」など特定の分野だけを勉強します。
しかし中学校の理科では、4分野を平均的に勉強していかなければなりません。
ここでは高得点につながる理科の勉強法を解説します。
■2-1. 得点につなげるには演習が必要
理科は暗記力が必要と思っていませんか?
重要語句を覚えていれば高得点につながると考えている受験生が非常に多いです。
しかしこれは大きな落とし穴だと感じています。
理科を苦手とする子供に多い傾向は、丸暗記だけして演習をまったくしていないことです。
演習をおこなっていないと、いざテスト本番になって問題を見ると、「この問題どうだったかな?」と分からなくなります。
そのため正確な答えを書けないまま終えてしまうのです。
■2-2. 高得点をとるためにしておきたいこと
理科は丸暗記というがいわれていますが、ほとんどが正解で、少しは間違っています。
理科は丸暗記が必要な「社会」と同じように丸暗記で、ある程度の高得点を狙えるのです。
ある程度というのは、理科の「計算公式」・「基礎的な解法傾向」をつかめなければ、解けない問題もあるからです。
例として以下の問題を見てみましょう。
「Q. 植物の道管と師管が集まって、束になっている部分を何というか」 →A. 維管束
「Q. 石灰水に二酸化炭素を通すと、石灰水はどうなるか」 →A. 白くにごる
「Q. コイルの中の磁界を変化させたとき、コイルに電圧が生じ、電流が流れる現象を何というか」 →A. 電磁誘導
「Q. (炭酸水素ナトリウムを加熱する実験で)加熱をやめるときにガラス管を水の中から出してから、ガスバーナーの火を消さなければいけない理由を答えなさい」 →A. 試験管に水が逆流するのを防ぐため。
上記のような問題では、暗記していれば解ける問題ばかりです。
反対に暗記していればまったく解けない問題でしょう。
「計算方法」や「解法傾向」を把握していないと、点数がとれない問題は以下のような問題です。
上記のような問題は、中学3年生で習う物理の典型的な出題傾向で、「計算方法」や「解法傾向」を知っていなければ解けない問題です。
この問題は、以下の解法で解くことができます。
上記のような解法を知らなければ解くことはできません。
身につけるには物理現象の理解を求められますし、「計算方法」も把握していなければいけません。
そうするためにはたくさんの演習量を成し遂げる必要もあります。 このような内容の問題があるため、数学と同等な構成要素が理科にはみられます。 総合的には、およそ80%が「暗記」の問題、残りのおよそ20%が「解法傾向」の問題です。
3. すぐにでも理科の成績をあげたいときの勉強法
■3-1. 演習して理科に慣れること
理科の演習をおこなう前に理科の知識を身につけることが大切で欠かせません。
理科の重要な語句がまとまった参考書や、自分で作ったまとめノートを用いると、理科の仕組みや重要語句がわかるようになり効率的です。
1. まとめノートの作り方
自分でまとめノートを作ると、理科の知識を整理しながら復習できます。
また自分で何度も確認することも効果的です。
作る際に、関係のある図形や表を並べて、描いてみると頭の中にインプットされやすく、全体像がつかめます。
ただ入試テスト前の追い込みシーズンにまとめノートを作ることは、効率が悪くなるためやめておきましょう。
追い込みシーズンにおこなう場合は、問題集をしたほうが効率的です。
2. 参考書や問題集の選び方
参考書や問題集の選び方は、時期や目的によって異なります。
基礎が要約されていて、用語のチェックなどやさしい問題だけが表示されているものは定期テスト用です。
公立高等学校の入試対策法には、問題が日本各地の公立入試の過去問題集から抜粋されているものを選択してほしいです。
難関高校を目指したい人は高レベルな問題演習だけが記されたものを活用すれば間違いないでしょう。
さらに参考書と一緒になっているものは、自分でゼロから勉強し直したいという際に重宝します。
3. 過去問題集は過去5年分を目標に
過去問題集は、志望する高等学校の出題傾向を把握したり、問題のパターンに慣れたりすることができますので、受験対策として演習をおこなうと非常に効果的です。
公立高等学校の入試問題、併願する私立高等学校の過去問題集は絶対に演習をしておくようにしましょう。
実際のところ、過去問題集にどのようにすれば効率的なのか、以下にポイントとなるところを記しました。
1. 過去問題集は少なくとも5年分にチャレンジする
出題傾向を認知し、問題のパターンに慣れるためには、前年度の過去問題集だけに限らず、5~6年度の過去問題集に取り掛かることが重要です。
過去5年分の問題を解けるよう目標にして実行してみましょう。
過去問題集をスタートするときには、入試年度ごとで、あなたが目標とする高等学校の問題のタイプにふさわしい過去問題集を継続して取り掛かるほうがよいでしょう。
2. 制限時間を確認
公立高等学校の一般選抜の学力検査は、問題のタイプが異なり、科目が異なると制限時間が違います。
過去問題集をスタートするときは、志望校の科目ごとの制限時間を確かめたうえで、正確な時間を計って全力を尽くすといいでしょう。
3. 解答を間違えたら率先して解き直しを
解答を間違えた場合は解答解説を読んで納得したあと、再度挑戦してみるといいですよ。
次回同じような問題が出題されたときに解けるようにしておく必要があります。
4. 前述の1~3を3回繰り返す
制限時間内に目標点が確保できることに結びつくまで行うことが理想的です。一緒の年度の過去問題集問を最低でも3回は何度も実施しすることが適切です。
1回ごとの点数も控えておくことにしましょう。
徐々に点数をあげていくことを目標にコツコツと頑張りましょう。
■3-2. 自分の不得意をチェックする
演習を何回も行う中で、不得意と思う「単元」が出てくることもあるでしょう。
その際、物理・化学・生物・地学の4分野のいずれかをチェックしてください。
理科は数学などとは異なり、積み上げ型の科目ではありませんので、可能な単元と難しい単元がきれいに分類されます。
不得意な単元を一つひとつ消し去っていけば、結果的にすべてできるようなるのです。当然、いきなり模試の結果として現れることはありませんが、我慢強く乗りこえていけば、絶対に高得点に結び付きます。
1. 理科の注意点
ここでは入試の際に意識したい注意点を解説します。
理科の注意点1高校受験の入試の構成は、毎年9題もの大問数があり、制限時間50分で、約18ページにわたる問題を解けなければなりません。
1問終わればサッと次の問題へと頭を切り替える必要があります。
2. 理科の注意点
大問1は生物・物理・化学・地学の4分野の中から各1題出題され、基礎的な問題が多い傾向にあります。
教科書内の内容だけで解ける内容ですので、授業をしっかりと聞いていれば対応できるでしょう。
しかし志望する高等学校によっては、学校の授業で習わない内容が出題されることもあるため、教科書の内容はすべて目を通しておく必要があります。
3. 理科の注意点
大問2~9は、4分野の中から各2題出題され、こちらも基礎的な内容がほとんどです。
またこれらの問題は、大問のリード文に読む時間をかけなくても解ける問題ばかりですので、基礎~標準までの問題を常日頃から十分に演習しておきましょう。
そうすればある程度の点数は確実にとることができます。
4. 理科の注意点
しかし高得点につなげるためには、大問ごとに思考を繰り広げなくてはならない問題がありますので、リード文をきちんと読んで理解できる理解力が必要です。
理科の入試はすべてを1から理解し問題を解いていては、制限時間が短く厳しため、いろいろな問題を解いておきましょう。
5. 理科の注意点
観察や実験の出題傾向を覚えておき、目を通したことがある観察や実験は短時間でこなすようにする方法で、制限時間内に終わらせることが重要です。
4. 高校受験にむけてとりたい対策
出題の範囲や難しさは、教科書のレベルよりも高いことはありませんので、教科書の理解が最優先課題として考えられます。
知識的な項目を学んでいくことは当然ですが、実験や観察を経験して問われる理科的な考察力を養っていくことが大事です。
具体的にいうと、その目標・進度・使用器具・操作の注意事項・結果・考察の一つひとつに関して、図やグラフも合わせて、オリジナルの「理科ノート」に記していくようにするとよいでしょう。
定期テストや問題集にみられる問題をノートに活用していけば、当然のように重要な要素が理解できるでしょう。
■4-1. 定期テストで高得点を狙おう
高校受験で高得点を狙うなら、まず学校の定期テストで高得点を狙う必要があります。
理科は暗記をして、何度も繰り返し問題を解くことで、高得点を狙うことができる科目です。
しかし授業をしっかりと聞いていただけでは、丸暗記することは難しいため自宅でも復習する必要があります。
授業だけで点数がとれないと「理科の才能がない」ときめつけがちですが、そんなことはありません。
理科の成績が悪い生徒でも、5回繰り返し演習をすれば解けるようになるのです。
■4-2. 高得点を狙うための問題集選び
まったく高校受験の勉強をしていなかった生徒が1番にはじめるべき科目は「理科」といえます。
理科はただ繰り返し演習をおこなうことで、必ず高得点を狙うことができるからです。
演習に活用する問題集は、学校の問題集や店頭で販売されている問題集でも構いません。
とくに1問1問「解説つき」で、解説が事細かに記載されているものがオススメです。
問題集は、中に記載されている解説を見て理解しやすいものを選びましょう。
解けない問題にぶつかったときに、解説が事細かに記載されているほうが理解しやすいからです。
また1問1答の問題集は、要点がまとまって理解しやすく効率的に演習できます。
1. 問題集選びのポイント
理科が苦手な人もわかりやすい問題集を活用することで、勉強の効率がよくなりスイスイ頭に入ってくるようになるでしょう。
以下に問題集選びに必要なポイントをあげています。
次に「問題集を解く際にきをつけること」をみていきましょう。
■4-3. 問題集を解く際にきをつけること
1. 解くよりも暗記重視
高校受験の入試に出題される問題の70%は、暗記問題です。
そのためきちんと暗記できているかが問われます。
植物の名前や特徴・器具の名前や使用用途を覚えていると高得点を狙えるのです。
問題集を解いていくときは、暗記することを意識して演習しましょう。
2. 苦手から逃げないこと
苦手な分野は、徹底的に演習していく必要があります。
自分の苦手な分野が把握できれば、事細かに問題を何度も繰り返し解いていきましょう。
過去問を解いていくだけで、50点しかとれなかった生徒が80点以上をとれるようになるのです。
苦手な分野は嫌!と諦めずに、きちんと向き合っていけば克服できますよ。
■4-4. 難問をマスターする対策
いざ問題集を解いていくと、必ず解けない難問にぶつかることでしょう。
そんなときはどうしたらいいのかご説明します。
問題集を解いていて難題が出てきたときは、問題集についている解説を読む、または店頭に売っている解説書を見ながら、解き方を理解しましょう。
それでも理解できないときは、理科の先生や塾の先生にみてくださいね。
■4-5. 第一分野の勉強法・対策
理科が苦手な人は、第一分野がとくに苦手という人も多いでしょう。
現実的には想像しにくい言葉や計算法が活用されていて、理解力が必要です。
しかし、第一分野の成績をあげると入試テストで高得点に繋がります。
そのため第一分野の勉強は避けて通れないといえるでしょう。
第一分野は、想像しやすいイラスト付きの問題集を活用すると効率的で勉強がはかどります。
イラストや図がわかりやすく解説されている問題集を活用しましょう。
■4-6. 第二分野の勉強法・対策
第二分野も同じく、イラスト付きの問題集を活用して演習をしていく勉強法が高得点につながるでしょう。
最低でも高校入試までに、3回は問題を解くことを目標にします。
間違えた箇所は5回程度復習を行うようにしましょう。
■これまでの対策で高校受験の入試「理科」は高得点に!
ここまでが理科の勉強法と、演習の大切なコツです。
最初は「重要なワード」と「物理現象の基礎知識」を記憶していきましょう。
このことは社会の勉強と一緒で社会と同じように暗記をしていくことが需要です。
その先は「実験問題」の2つの要素を記憶して、書けることを意識しましょう。
ラストですが計算や解法傾向を把握していくことも大切です。
上記の優先順位で正しい知識をプラスしていけば順調に点数が高くなります。
理科は社会に比較し記憶しなければならない用語も少なめですし、計算は数学よりも手軽に解けるのです。
繰り返し問題を解くことで、どんな生徒でも成績をアップすることが叶いますし、どんな生徒でも「理科が得意教科だ」と自信をもっていえます。
積極的にこの記事に書いてある対策を成し遂げて、理科を自分の得点源にしていきましょう!
5. 理科の出題傾向や対策をとり高得点につなげよう
都道府県次第では大問1つの中に1つの例として「生物」と「地学」をミックスして出題される可能性もあります。
そうした問題に当たっても単元別にきちんと勉強していれば、一切動じることはないのです。
自信を身につけて単元別演習にチャレンジしてしてみてください。
ここまでが公立高校入試の理科においての対策法です。
ここまで解説してきたことをふまえて、点数をドンドン引き上げて「理科ってこんなに楽しくなる科目なんだ」と思いながら受験生活を送ってもらえれば光栄です。
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