公立高校・私立高校別にみる出題傾向
高校入試は公立高校・私立高校の2つに分かれており、私立高校の受験は、公立高校より入試の時期が早いため、ほとんどの中学生3年生にとってはじめての入試となります。
はじめての高校受験で何を勉強したらいいのかわからない…と思う人も大勢いることでしょう。
ここでははじめての高校受験、高得点につながる高校受験の国語対策・勉強法についてを解説していますのでご覧になってください。
■公立高校の出題傾向
公立高校は、都道府県別に問題傾向が変わります。
私立高校との大きな差は公立高校のほうが科目数が多いということです。
公立高校の受験科目は5教科(国語・数学・英語・社会・理科)です。
公立高校受験は中学校の成績も関係してきます。
また学力検査の5科目は、各100点満点で出題され、中学3年間の学習が平均的に出題されるのです。
そのためどの科目も対応できるように、学力検査に必要な基礎力を身につけておきましょう。
■私立高校の出題傾向
私立高校は、転勤がない私立高校では毎年同じ先生が入試問題を作成しているのではないかと推測できます。
そのため出題傾向が毎年同じような問題になってしまうのです。
私立高校の受験科目は3教科(国語・数学・英語)です。
受験を希望する私立高校の過去問題集を寄せ集めて、出題傾向をつかんでおきましょう。
それが私立高校の受験を成功させる1番の近道です。
国語の必要性や意義を考えてみよう
国語は、3教科(国語・数学・英語)の中で最後に勉強してしまう受験生が多いのですが、実は1番にとりかからなければならない教科です。
たとえば英語や数学の問題を解くときに、国語力がないために正しく理解できずとれるべき点を逃してしまいます。
国語はすべての教科を読み解くために必要です。また新たに知識を蓄えるためにも国語の知識は大切で、国語力を上げて磨いていけば将来的に生活を豊かにする知恵となるでしょう。
今の時代に必要なものは、「正しい日本語を話す」「気持ちをきちんと伝える」「わかりやすく書く」といったコミュニケーション能力です。
中学生で身につけた国語力は、成績や高校受験だけに役立つのではなく、その先の大学受験や社会人生活、さらに友人や家族とのコミュニケーションの取り方に大きく関わります。
「人生をより楽しくする」「楽しめる大人になる」ために、国語を勉強と思わずに国語力を身に付けていきましょう。
国語は今後の人生において勉強しておいて損はありませんし、必ず役に立ちます。
■国語の成績をあげるためには
高校国語は勉強をしなくても、ある程度の点数がとれるため、後回しにしてしまいます。
特別な対策をしなくても、授業をきちんと受けていれば最低限の点数がとれるからです。
一般的に高校受験の国語対策は、漢字の丸暗記をします。
文章の解読対策は、問題集を1冊読んで終了してしまう受験生が多いのです。
しかしこれらの勉強法では、高得点を狙うことはできません。
いざ高校受験の日に、入試問題を見てみると解読できない問題がでて、平均点以下となる場合もあるのです。
高校受験の解読対策はとても重要で、どの問題も高い配点が設定されています。
国語の解読法をしっかりと勉強しなければ、国語で高校受験の合否が決まってしまうかもしれません。
国語は正しい勉強法がないといわれていますが、正しい勉強法は存在します。
正しい勉強法をおこなっていくことで、短期間で国語の成績をあげられるのです。
■国語のセンスがなくても高得点をとれる
国語にセンスは必要なのかという問いですが、たしかにもともと国語のセンスがある人はいます。
小説や本などの文章に興味があるかないかにより、大きく変わってくるでしょう。
国語のセンスがあるからといって、必ずしも高校受験や中学校の成績の点数が高いわけではありません。
国語の点数は解読法をしっかり身に付けて、パターンを覚えて何度も演習を繰り返すことで、必ず高得点につながります。
国語にまったく自信がなくても、効果的な勉強方法を続けていくことで、国語のセンスは磨かれ点数をとれるようになるのです。
分野別!オススメの勉強方法!
■【漢字編】漢字をすぐに身につける方法
漢字を一つひとつ頭に入れることはせず、部首ごとにまとめるなどタイプ分けをして身につけるのが一般的です。
また「漢字の法則」を把握しておくと圧倒的に学習するのが楽になり、読めない漢字でも法則を利用すれば読み方を予想することが適うようになるのです。
1. 形声文字の法則
漢字の90%をしめている形声文字は、発音を表す漢字と意味を表す漢字の2つが重なり合ってできています。
たとえば問題集の
「問」という漢字に注目してみると、「門」と「口」という感じが重なり合ってできた漢字です。
発音は「門(モン)」、意味は「口で尋ねる」という意味を表します。
このように読めない漢字でも法則を理解し、活用できれば読めるようになるのです。
他に例をあげてみると、
漢字の「青(セイ)」が読みを表していて、「清」「精」「請」の漢字の読み方もすべて「セイ」となります。
熟語の法則
また難しい熟語も法則があるのです。
1つの例をあげれば、「鼓舞」の読み方の問題で「こまい」と書く中学生は少なくありません。
しかし「熟語は音読み+音読み」から成り立つ法則さえ把握しておけば、「舞」を訓読みである「まい」とは読まないのです。
「舞」の音読みが思い浮かばなければ、「舞」を利用する別の熟語を思い浮かべてみましょう。
「舞踊」が浮かび上がれば、音読みは「ぶ」ということが把握でき、「こぶ」と答えられます。
最初のうちは、「漢字の法則」や「成り立ち」を把握することからスタートしましょう。
漢字を短期間で覚える方法
効率的に漢字を覚えるには、ちょっとしたコツがあります。
漢字は暗記をする必要があるため、短時間に何度も繰り返し読み書きするのではなく、1日の勉強頻度を増やすことが大切です。
1度に10回読み書きするのであれば、時間の間隔をあけ、3度にわけて3回おこなうほうが効率的に覚えられます。
人間の脳は頻度の高いものを記憶し、「大切なこと」と認識するのです。
漢字を短期間で覚えるポイント
漢字を短期間で覚えには、以下のポイントを意識して実践しましょう。
- 一つひとつの名詞を整理する
- 特徴を理解する
- 知識を身につける
- 最後に演習をする
漢字を覚えられたら、次は文法の勉強をしましょう。
■【文法編】文法を上手に勉強する方法
日本語を正しく話しているからといって、国文法の勉強をさぼるといい点数はとれないのです。
文法の勉強方法は、一つひとつの名詞を整えて、特徴を理解し、必要となる知識を身につけてから演習にとりかかりましょう。
文法の知識がないまま、何度演習にとりかかっても成果はでません。
たとえば日本語は「が・は・も・さえ・こそ・しか・すら・でも・だけ・だって」というふうに、主語になる助詞が決まっています。
以下の文法を勉強する際のポイントを見てみましょう。
- 一つひとつの名詞を整理する
- 特徴を理解する
- 知識を身につける
- 最後に演習をする
上記を実践できれば、「主語を選びなさい」という問題がでれば、効率的かつスピーディーに主語を選ぶことができるのです。
■【文章読解編】読解力をアップする勉強方法
高校受験の国語は、50%以上が読解問題で構成されています。
これから先も、この傾向は変わらないと考えられており、国語は読解力の高い受験生が高得点をとれます。
読解問題は配点が高いため、読解力をつけることこそが高得点をとれる近道といえるのです。
1. 読解問題はコツをつかむ
読解力を身につけるには、小説などの本を読むことことが1番だといわれています。
国語の読解力をあげるには、たしかに読書をすることは役立ちますが、読書量が多ければ読解力があがるということではありません。
高校受験の読解問題にはコツがあり、きちんとつかめれば、より多くの問題に正解できます。
学校や塾では問題の解説を読んで問題を解くだけですので、国語の勉強法がわからないという受験生が増えているのです。
国語には勉強法がないといわれている1つの理由です。
しかし、参考書を用いて読解力を身につけることができれば、文章の読解力をあげられます。
参考書には読解するポイントが詳しく解説されていますので、文章読解の勉強方法に欠かせません。
■【総合力編】国語総合力をあげる勉強方法
高校受験の国語に必要な対策ができれば、最後は国語の総合力をあげるために問題集を用いてたくさん問題を解いていきましょう。
はじめは基礎問題から始めて、少しレベルアップした問題集に挑戦することで国語の総合力を着実にあげられます。
問題集が終われば、志望校の過去問題集にとりかかりましょう。
国語は志望校によって、大きく出題傾向が変わります。
国語の総合力をあげ、高い点数を狙うには過去問題を解くことが1番効果的です。
高校受験の入試1か月前には、過去問題集を用いた勉強法で実践しましょう。
■【対応力編】国語対応力をあげる勉強方法
教科書の期間ごとに学習した範囲から出題される定期テストとは違い、どのような問題がだされるのかまったくわからないのが高校入試です。
しかし国語は正しい対策をとれば必ず対応力をあげられます。
過去問題集を解きながら以下の3つのポイントを意識してみましょう。
国語は母国語ですが入試の出題形式に慣れておく必要があるのです。
また、過去問題集を解いていくときに、時間を決めて測りましょう。
難しい問題がでて解けると思っても、時間が足りずに点数をおとしてしまうこともあります。
そうならないためにも、時間配分に慣れておく必要があるのです。
また、答えを間違えた場合は、同じような問題が毎年でる可能性があるため解説をしっかりと読んでおきましょう。
過去問題集を解いてみよう
過去問題集を解いていくときに注意していただきたいことがあります。
「しかし」や「つまり」といった接続詞の後には、大切な筆者の意見や答えが記されている可能性が高いため印をつけましょう。
サラッと目を通していく際には、接続詞を意識してください。
また、選択問題はその中で違和感や明らかに間違っていることを先に消していきましょう。
最後に残ったものが正解です。
参考書を用意しよう
古文や漢文の勉強は、高校入試対策用の参考書を用意し、目を通して暗記していきましょう。
古文や漢文、文法、漢字で点数をおとしてしまうことは避けなければなりません。
1点1点を大切にするためにしっかりと参考書を読むことが重要です。
長文の読解問題を解いてみよう
高校入試に1番高い配点の長文読解は、日頃から読書習慣のない受験生は苦労します。
しかし、今から急いで読書をはじめても恐らく間に合いません。
そのため短期間で読解力をあげるには、長文読解問題をひたすら解いていく方法があります。
読解問題を入試までに最低20回以上は解いていきましょう。
焦らず挫折せずにコツコツと読解問題を解いていくことで、入試対策に必要な読解力をあげられます。
長文読解問題の正しい出題意図を読みとる対策
高校入試の受験生たちは、よく間違った出題意図の読みとり方をします。
長文読解問題を解く際に、以下の間違った順番で読みとってしまうのです。
- はじめに問題の文章をよむ
- 設問の文章をよむ
- 再度問題をの文章よむ
上記の読みとり方は正しい方法ですが、この方法でおこなうと時間が足りなくなってしまいます。
間違いが多く、制限時間内に読解問題を解けない受験生は間違った読みとり方をしているのです。
■正しい出題意図を読みとる方法
正しい出題意図を読みとる方法は、
- はじめに設問の文章をよむ
- 問題の文章をよむ
意外に感じる人もいるでしょうが、正しい出題意図の解き方ははじめに設問の文章をよむことです。
先に設問を読んで、答えを探しながら問題文を読みます。
先に設問を読むことで、問題文を読むときに筆者の問いたいこと「出題意図」に集中して読めるのです。
問題文を読んで関連する箇所に印をつけていくのもいいでしょう。
何度も繰り返しますが、国語の入試試験は時間との戦いです。
問題文から読んでしまうと、「なんとなくわかった」「目で文字を追っていただけ」といった結果につながり問題を正しく解けません。
「時間もないからこれでいい」といった結果になり点を逃しかねません。
そうならないためにも、正しい出題意図を読みとることは非常に重要なのです。
■長文読解問題の正しい読み取りポイント
以下は長文読解の正しい読み取りポイントです。
- テーマ
- 筆者の趣旨
何(主題)について書かれた文章なのかテーマを探る必要があります。
文章中に頻繁に出てくる用語は、ヒントとなりテーマとなっていることが多いのです。
また、筆者が何を伝えたいのかというポイントを探って、線や印をつけましょう。
はっきりと「例:本は○○です。」と筆者の意思を伝えている部分は、重要な定義です。
■長文読解問題文を読むときの注意点
最後に国語の長文読解の問題文を読むときの注意点について解説します。
長文読解問題を解くときは、以下のように必ずペンで印をつけるようにしましょう。
- 重要な箇所→アンダー線
- 正解の可能性がある箇所→◎
- 間違っている箇所→×
- 迷ったとき→△
国語の苦手な受験生には、特徴があります。
それは問題用紙に印やアンダー線などの書き込みが一切ないことです。
本文中や設問にアンダー線を引くだけで、読解力が上がります。
これだけで読解力がグンとアップするでしょう。
長文読解力を上げて高校受験に合格しよう
これまでご説明してきた対策を実践して身につけておくと、国語が苦手だという意識もなくなります。
必ず得意科目に「国語」といえるようになるのです。
はじめから読解問題が得意という人はいませんので、徐々に勉強していきましょう。
「勉強しなければ!」と焦る時期が勉強に最適な時期で、今からはじめても十分間に合います。
受験対策をきちんとおこなっていくことで、必ず成果は出るものです。
読解力をあげると以下のメリットがあります。
- 定期テストは高得点を狙える
- 難しかった文章が簡単に読めるようになる
- 志望校に合格できる
どれも嬉しいメリットばかりではないでしょうか。
読解力をあげると国語だけでなく、他の教科の学力が上がりますので読解力を上げるということは、高校受験にとってとても重要なことなのです。
この機会に国語対策を実践し、読解力をあげて高校受験に合格しましょう。
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